介護で同じような想いをされている方と
悩みを共有できればと思い、レポートとして
残すことにしました。
やがては誰もがたどる道、
自分自身のための道標にも。
介護タクシー
母親の背中に床ずれができた。
ヘルパーの人が気がつかないうちに症状が進んでしまい、
家での治療は無理ということで入院することになった。
母親を病院へ連れていくために、
以前利用したことのある介護タクシーに電話。
予約が重なり、ドライバーが一人なので、
私が手伝えば希望の時間に来てくれるとのこと。
実家は2階で、エレベーターがない。
ドライバーに手を貸すだけで、
腰を痛めるなどの私自身への負担はないという説明だった。
約束の時間にタクシーが到着。
階段下までの手順を聞くと、シートに母親を寝かせ、
両サイドから持ち上げるとのこと。
電話での説明とだいぶ違う。
下りる際に、病人を落としたらどうしよう、
私自身の腰を痛める可能性もある。
一瞬、ためらったが、仕方がない。
無事に階段下まで運ぶことができたが、
腰にだいぶ負担がかかったようだ。
一人部屋
認知症が進み、
母親はいつもぶつぶつと何かをつぶやいている。
ときどき大きな声を出すので、
心配だったが運よく一人部屋に入れた。
今回の入院の目的は、褥瘡を治療すること。
治癒するのに時間がかかるが、
完治するまで長期で入院するということはないそうだ。
なるべく早く家に連れて帰りたい。
夜、主治医から電話があり、菌が血液に回っているので、
治療中に血圧が下がる可能性もあるとのこと。
その際は人工呼吸器をつけるかとの質問に、
それは延命治療をするかということですかと聞き直すと、
「そういうことになります」という返事が返ってきた。
母親は89歳。
もう十分頑張ったので、自然に任せたいと思っている。