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暗い部屋
毎週末、両親の介護のために帰省。
十字路を右に曲がると、2Fの実家が見える。
いつもは電気のついた私の部屋の窓を見て、
ホットするのだが、部屋が暗い。
先月から母親が歩けなくなったのだ。
調子のよいときは、
トイレまで歩いて行けたのだが、
布団まで戻ることができない。
台所で洗い物を済ませたが、
そのまま固まってしまい動けないと
いうことが重なった。
「切ない」、仲良しへのメールに、
そんな言葉を書くことが多くなった。
山奥
母親の話を聞いていると、
私が一人で暮らしている山奥の家に
連れて来られたと思い込んでいるようだ。
いつもと同じ部屋なのに、
ここは怖いので、いやだという。
母親の手を握りながら、「大丈夫だから」と
何度言っても、不安そうな様子だ。
介護レポートを始めるにあたって
同じような状況の方と想いや悩みを
共有できればと思い、
レポートとして残すことにしました。
やがては誰もがたどる道、
自分自身のための道標にも。