【ウィーンの建築】オットー・ワーグナーの郵便貯金局について

ウィーン世紀末の建築家の一人、
オットー・ワーグナーによる
郵便貯金局をご紹介します。

現在も郵便局として、
人々に利用されています。

ふだん建築と
係りのない方でも、
その外観と内装に興味を
持たれることと思います。

郵便貯金局の見どころは?

外観は大手のデパートのような感じで、
大理石の石板がアルミニウムのボルトで
固定されています。

建物の上部を見上げると、
2体の天使が地上の私たちを
見守っています。

天使の素材はアルミだそうです。

建物の内部に入ると、
フランツ・ヨーゼフ一世の像に迎えられ、
レッドカーペットを上がっていくと、
シンプルで機能的な空間に出ます。

そこはまさに
オットー・ワーグナーが唱える
芸術性と実用性の融合を感じさせる
スペースとなっています。

天井をご覧ください。
屋根はガラス張りで、二重構造になっています。
自然光を建物内部に取り入れるばかりでなく、
断熱・温度調節も考慮されています。

全体の統一感は、
ワーグナーの情熱によるものなのでしょうか。
彼は建物全体から椅子などを含めた細部にまで
こだわりを持っていました。

*ちなみに*
この郵便貯金局は、
・1903年に行われたコンペで
ワーグナーの設計が第1位に入賞
・1912年に完成
・1970年に改修工事
という経緯をたどることになります。

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ワーグナーの作品のコンセプトは、
・低予算
・芸術性と実用性の融合
であり、公募側も彼の作品を採用したがっていたと
いうこともあったようです。

建物内部の奥に、
ワーグナーミュージアムがあります。
彼の設計コンペ作品などが展示されていますので、
興味のある方は必見です。

*もしも*
2020年のオリンピック会場を
「近代建築の父」、オットー・ワグナーが
設計をしていたら、どんな会場になっていたのでしょうね。

郵便貯金局のアクセスについて

ウィーン郵便貯金局は地下鉄U4の
シュベーデンプラッツ
Schwedenplatz)の近くにあります。

地下鉄の地上出口に出ると、
ドナウ運河が流れています。

その運河を背にして、左手に進み、
4本目の通りを右に曲がると右手に郵便貯金局が見えます。

ドイツ語マメ知識・余談

郵便貯金局はドイツ語で、
「Postsparkasse」と書きます。
発音は、
「ポストシュパールカッセ」となります。

私ごとですが、
30年前にウィーンで通帳を作ったのですが、
利子はどうなっているのか?
とても気になっています。

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